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アントニーとクレオパトラ

AUN「アントニーとクレオパトラ」 @サンシャイン劇場

CoRich


比較的正統派なのではないかと感じた。

初めてシェイクスピアを観る人に見せても問題ないだろう。

ACはだいぶ前にBBC版のビデオを見ただけで実際の演劇を観るのはこれが初めてなのだが、およそイメージ通りだった。


今回は小田島訳がベースだが、私が持っているのは福田訳なので、所々違いが楽しめた。

クレオパトラがマーディアンと言葉遊びをする場面だと、小田島訳では

ク「恋はするの?」
マ「行為はしません」

となっているが、福田訳だと

ク「本気にしますよ」
マ「本当にはいたしません」

となっていた。


クレオパトラ=エジプトのイメージなのか、随所に水が使われていた。

最初の場面ではクレオパトラとアントニーが水浴びしているし、何度か酒樽を開けるシーンもある。


また、劇団構成員を存分に使うかもしれないが、クレオパトラの侍女たち(衣装はエキゾチックなパレオ付きビキニ)が大量に増やされていて、女王さま応援団ともいうような様相を呈していた。

エジプトはクレオパトラ率いる女性の王国なのかもしれない。

マッチョな男の召使もいたが、アレクサスは青白いもやしっ子で、半裸でも中性的というよりは幼すぎてセクシーさを感じないほどだった(プログラムによると高校生らしい。蜷川タイタスに出ていたというとタイタスの孫役だろうか?)。


エノバーバスは最初の場面で褌に孔雀の羽というけったいな衣装で現れ、一瞬誰だか分からなかった。

イメージとしては「十二夜」のフェステに近いのかな?


エノバーバスといえば、自殺するシーンは原作通りでは死体を片付ける為の衛兵2人もいるが、この場面では一人舞台だった。

アントニーからもらった袋から剣を取り出して自刃する。


衣装はローマ風ではなく、ローマ人(三頭政治派)は応援団のような黒い詰襟、クレオパトラはベリーダンス風、ポンペイ一派は海賊。

ポンペイは白い服のジャック・スパロウのようだった。


後半、クレオパトラがアントニーに鎧をつけるシーンで、アントニーが「違う、ここだ」と言うシーンがあるが、あれはエロス(小田島版では違う発音だった)とクレオパトラのどちらに言っているのだろうか?

私はクレオパトラが間違えたのかと思ったが(はるか昔に見たBBC版はそうだったかもしれない)、後に「クレオパトラのがお前より着せるのがうまいな」という台詞があるので、今回のようにエロスが鎧を付け間違える方が合っているのかもしれない。


読んだ感じではオクテイヴィアの印象は薄かったのだが、舞台では意外と印象に残った。

クレオパトラの使者がオクテイヴィアを「歩くというより這う」と描写するのに説得力を持たせるためかどうかは分からないが、杖をついて歩いていた。

オクテイヴィアスの方は原作ではシスコン気味のようだったが、今回の舞台ではかなり冷酷な外見だった。

あれだとアントニーが死んでも泣きそうにない。


オクテイヴィアスがクレオパトラに遣わした使者は女性が演じていて(役柄としては男)、その“彼”にオクテイヴィアスは口づけして送り出していたのだが、バイ(ホモ?)セクシュアリティを表したかったのだろうか?

そう言えば、劇中に姉は出てきても妻は出てこないから、姉以外の女性に関心がないのかもしれないが、これは史実も調べてみないとなんとも言えない。


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