宝塚版のチケットが取れたので、ゲームを買って予習した(笑)
人名が英語版だということで、英語版もプレイしたものの、間に合わなくて4章の途中までしか進めなかったが、5章も見とけばよかったなぁ……。
あんまり期待してなかったけど、意外とよかった。
BGMが逆転裁判だったり(真宵のテーマがなかったのは残念)、部屋などの作りもゲームとよく似ていた。
事件現場の駐車場は「
蘇る逆転」そっくりだし(脚立はあるがコメントなし)、事務所にはちゃんとチャーリーもあった。
成歩堂(フェニックス・ライト)は金髪でだいぶ違う感じだったけど、別物と考えれば問題なし。
弁護士バッジがないのは「異議あり!」だけど。
裁判パートではおなじみの「異議あり!」「くらえ!」があった(尋問の形式はちょっと違うので「待った!」はなし)。
ゲームの成歩堂が愛を語りながら踊ると想像すると……いや、想像できないな(^ ^;)
ゲーム同様ツッコミ役(個性豊かな面々に囲まれた普通の人)であり、アナウンサーの名前が萌野クリステルであるなど、コネタが各所に仕込まれていた。
名前がフェニックス(不死鳥)なので、青いフェニックスの精たちと踊るという、原作では絶対ありえない一幕も(宝塚らしくていいとは思うけど)。
ストーリーは「
蘇る逆転」の改変版で、ヒロイン(成歩堂の元恋人)のレオナ・クライドは宝月巴(レイナ・スカイズ)ポジションだった。
ラストの台詞なんかもゲームそのままだったし。
但し、職業は州知事の顧問弁護士であり、法曹界のサラブレッドという設定。
妹(宝月茜=エマ・スカイズ)はモニカ・クライドという名で、服装などは似ているが現役の医師であり、原作とは違って(?)優秀なようだ。
ちょっと年齢が高そうだったな。
逆転裁判を知らない人も考えに入れているのか、冒頭に登場人物紹介があった。
アニメの映画版のOPみたいでかっこよかった。
キャスト(役職)を見ただけで犯人が分かってしまうのは仕方ないか(^ ^;)
怪しい人が1人しかいない……。
ゲームの犯人は「くらえ!」でぶっ飛ばしたくなる嫌な奴だったが、宝塚版の犯人はもうちょっとマシな人格だった。
証人(おキョウさんポジション)は「さよならの逆転」の大沢木ナツミ(ロッタ・ハート)だった。
インパクトの強いキャラとして使いやすいのだろう。
不自然な大阪弁でしゃべっていたが、アメリカ南部出身ということには言及されなかった。
なお、登場時の曲はゲームと同じ(梅代とかおキョウさんとか、主に女性との会話で流れる気がする)。
2時間ちょっとの芝居なので、2日間で決着が着く。(「蘇る逆転」は3日間)
現行の殺人(議員殺し)のトリック崩しが弱かったように思うが、時間の制約で仕方ないのだろう。
連続殺人犯のジャック・ライアンが青影丈で、そいつと相討ちになった警察官が罪門の弟ポジションだが、殺された議員は白いコートを着ていることから判断して多田敷だろう。
御剣は元から華美な服装をしているせいか、全く違和感がなかった。
さすが、かっこいい。
欲を言えば銀髪がよかったが、白髪に見えるよりはいいか。
「私がルール♪」と歌い踊るシーンもあったが、御剣ならダンスくらいできそう、と妙に感心してしまった。
御剣の影(同じような格好をした軍団)が成歩堂に襲いかかるのはちょっと変だと思ったけど(こういうのは宝塚らしくもあるのだが)。
次回は御剣を主役に「逆転検事」をやって欲しい。
糸鋸刑事(ディック・ガムシュー)は宝塚であんなのいないと思っていたが、雰囲気が糸鋸だった。
「~ッス」は勿論健在だし、頭をかく仕草なんか糸鋸そのものである。(余談だが英語版での「~ッス」は"~, pal"である)
耳にはちゃんとペンが差してあるのもいい。
空回りして御剣からお馴染みの「給与査定」をくらっていた。
矢張(ラリー・バッツ)はプログラムでは髪を下ろしているが、舞台ではちゃんと立ててあって、オレンジのジャケットと髪型で矢張と分かる。
「さよならの逆転」で明かされる給食費のエピソードが宝塚版にも出てくるのだが、成歩堂をかばう役はレオナに奪われてしまっている。
一方、真犯人であることは真宵との会話でバレるので、自分の罪を棚にあげてクラスの子と成歩堂を責めたかのように聞こえてしまい、矢張涙目である。
ちなみに、給食費のシーンはゲームと同じイラストが舞台状のスクリーン(法律事務所の壁)に映し出され、矢張の代わりにレオナが出てきた。
HPにあった「レオナのイラスト公開」はこれのことだろう。
真宵(マヤ・フェイ)は化粧が濃いように見えたが、宝塚なんでしょうがないだろう(そもそも原作ではノーメイクだし)。
衣装はばっちり再現されていた(靴はよく見えなかった)。
髪型がちょっと違うように思えたが、おだんごでなく髪をたわませてしばるとああいう風に扇形に広がってしまうのだろう。
なお、千尋(ミア・フェイ)は全く出てこない。
裁判長はさすがに禿げてなかった。
ゲームでは中央に裁判長(正面向き)、左に検事、右に成歩堂、中央手前に証人(後ろ向き=裁判長の方に顔を向けている)だったが、舞台では裁判長の前に証人席があり、証人は裁判長に尻を向けて、つまり客席に顔を向けていた。
被告人(つまりヒロインのレオナ)は裁判長の右(ライト側)に客席側を向いて座っていた。
裁判長の席はゲームと違って高くないため、ほとんど証人に隠れて見えなかった。
声はジイさんぽくてイメージ通りだったので、外見の違いは気にならず「裁判長ぽい」と感じた。
裁判長の後ろ両脇には陪審員が控えており(6人ずつで男女比は6:4くらい。男役は係官にも使うからだろう)、ゲーム同様(?)ちゃんとガヤも入れていた。
陪審員たちの服装はちょっとレトロな感じのスーツ。(授業参観とかでママが来てきそう)
ちなみに、観客は陪審員扱いだった。
こういう演出は彩の国シェイクスピア(コリオレイナスなど)にもよくあるが、いきなり現代世界が入ってくるとギャップ(ここでは具体的な数字)にくすりと笑ってしまう。
各パートが終わったとき(ゲームでのセーブポイント)にはセーブ音楽が流れていた。
その後にメインテーマをバックに主要キャラがダンスするのが良かった。
別にいちいちやらなくてもいい気がしなくもないが、かっこよくて見ごたえがあった。
メインテーマもかっこいい曲でCDが欲しくなった。
メインテーマ初出時は真相解明の曲(探偵パートで重要な情報を手に入れたときの曲)に合わせて歌い、そこからメインテーマに展開していった。
御剣登場後は御剣だけ自分のテーマを歌い、うまく合唱になっていた。
最後に観客と一緒に「異議あり!」をやるのだが、お手本をやるのは毎日違うようで(ライトのアドリブかも)、ライト曰く“滅多に見れない”州知事とロッタ(ナツミ)という組み合わせだった。
ナツミだから「異議あり!やで~」と言っていた(笑)
ところで、公式HPを見たところ、第2作製作が決定したようだ。
続編決定!次も観に行きたい。
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